熟年離婚 その後、女性が幸せに生きるために大切なこと。

思うこと

近年、離婚件数は減っているのに増加しているのが、熟年離婚。

長年連れ添った夫婦がこれからの自分の人生を考えた末に選ぶ、人生の選択肢の一つです。

50代ともなれば、子育ても終わり仕事も定年までわずかで先が見えてくる。

実際に離婚を選ぶには老後も近く不安もとても大きいものです。

特に女性は経済的な心配が大きく、勇気のいる選択肢だといえます。

夫からの希望を受け入れて54歳で離婚をした私の経験をふまえて、熟年離婚について考えてみましょう。

自分で選ぶ熟年離婚

離婚までの道のりは、平坦ではなく険しく難しいものです。

今までの自分の行動を悔やんでみたり、自分を責めたり、自信が無くなったり、思考がぐるぐるして苦悩から抜け出せないときもあるでしょう。

辛い時期も自分と向き合い続け、自分自身で答えを出せた人が今後の自分の人生を後悔なく生きることができるのです。

離婚を相手のせいにするのではなく、自分のせいにもしない。

「自分がどうしたいか」なのです。

気持ちは変化していくもの、家族のかたちも変化してくものだから、変化を恐れることはありません。

どんな道を選んだとしても、自分の力で出した答えならその道でいいのです。

自分で選んだ人生だからどんな人生であれ、受け入れて楽しむ覚悟が大切なのです。

熟年離婚をするメリット

もちろん熟年離婚には、メリットもデメリットもありますが、まずはメリットからご紹介していきましょう。

きっと、自分のことより子育てや夫を優先してがんばってきた女性が多いと思います。

夫に遠慮することなく、これからの自分の人生を自由に選ぶことができる熟年離婚。

具体的にはどんなメリットを感じるのでしょうか。

  • 自分の好きな時間の使い方ができる
  • 自分ですべて決められる
  • 家計管理が楽になる(財布はひとつなので)
  • 自分の欲しいものを自分の判断で遠慮なく買える
  • 夫の実家の関係性から解放される
  • 恋愛・再婚が自由にできる
  • 違う人生を楽しめる

自分のための人生を自分で選ぶことができることが最大のメリットといえます。

人生を誰に遠慮することもなく自分の好きなように楽しめる気楽さは、既婚者では感じられないものです。

なんといっても恋愛も自由なので、楽しんでいけば女としても魅力アップしていくことでしょう。

違うお相手と違う人生を生きる再婚だって可能なのです。

熟年離婚のデメリット

50代や60代で離婚する場合、先の不安が一番大きな問題となるでしょう。

そして、夫に任せていたことが全部自分の責任のに範囲になるのです。

経済的にはダウンする場合が多く、離婚後は生活スタイルが変わることもあるでしょう。

  • ひとりが淋しい
  • 周囲に離婚したことを伝えずらい
  • 子どもたちへの影響がある(たとえ成人していても)
  • 長い結婚生活ゆえ、変化を受け入れるまでに時間がかかる
  • 経済的に不安
  • 老後の不安

どんな理由で離婚をしたとしても、夫がいて「奥さん」であるという立場が当たり前だった長い人生から、「独り」になるということは複雑な心境になります。若くないこの先の人生をひとりで生きていくのです。

経済的には、自分の収入だけで生活していくことになるのでパートや派遣の働き方は不安が大きいでしょう。年齢的に正社員の雇用にシフトすることが厳しいのが現実です。

経済的な不安を少なくするために、安定した収入源を確保しておくことが重要です。

熟年離婚は子育ても一段落し成人している場合が多いとはいえ、家族の形が変わることになるのですから子供に影響を及ぼすことは間違いありません。

長い間、家族として当り前だった両親が離れるのですから、子供も慣れるまでに時間がかかります。

また離婚により持ち家を手放すような場合は、育った実家が無くなってしまうこともあります。結婚した子供たちが帰ってくる実家が無くなってしまうことは、熟年離婚になると意外と大きな課題になるでしょう。

熟年離婚して満足した人生を送るのはどんな女性?

妻側からの離婚の申し立てなのか夫側からの離婚なのか、離婚に至る原因も様々あります。

熟年離婚の場合は勢いで離婚する人は少なく、長年の我慢や不満を解消するための最終的な選択肢です。

どんな場合であったとしても熟年離婚をした後、新しい人生を楽しんで過ごすことができる人はどんな特徴があるのでしょうか?

後悔することなく、離婚後の人生を楽しんで前を向ける人のケースを考えてみましょう。

  • 自立した経済力がある人
  • 安定した仕事を持っている
  • 長年の夫の浮気、不倫からの決別
  • 夫からのDVを受けてきた
  • 恋愛、再婚を積極的に考えられる
  • 趣味が多い
  • 本音で話せる友達がいる
  • 自分を大切にできる

シニア世代の離婚は、自分自身に自信がなかったり、未来に希望が見出せなかったりすることもあるかもしれません。

それでも、離婚をバネに自分の人生を自分の力で楽しんでいこうとする姿勢がとても大切です。

過去にとらわれることなく、今を生きることが幸せの一歩なのです。

熟年離婚して後悔するのはどんな女性?

長年考えてきた離婚を子供の自立後に切り出す人も多いでしょう。

これからの人生を、夫にとらわれることなく自由に生きたいと願って決断する場合もあります。

それなのに、離婚後の生活に後悔をしてしまう人はどんなケースがあるのでしょうか。

  • 収入に余裕がない
  • 雇用スタイルが安定していない
  • 借金がある
  • 夫に未練がある
  • 過去を恨んでいる
  • 相談できる友達がいない人
  • 趣味がなく、自分の楽しみがない人

シニア世代の離婚はやはり経済的不安が一番大きく、こんなはずじゃなかったと後悔する場合があります。

また健康面でもメンテナンスが必要になってくる年齢です。健康状態も未来に対する不安を左右する大きな要因です。

熟年離婚後悔しないために、経済力を高めて安定した収入が得られる健康状態であることが重要です。

熟年離婚で困らないためにすべきこと。

1安定した収入源を確保する

年金がもらえる65歳までは、生活費を稼ぐことが必要です。

パートや派遣でも65歳まで働き続けることは可能ですが、不安を減らすには正社員として働けることが望ましいでしょう。

離婚に向けて安定した働き方を確保することが心の安定のためにも重要です。

2離婚後の生活費をイメージして、計算してみる

離婚前の精神的不安は、相当なものです。不安は経済的にめどが立てば、かなり軽減されます。

離婚後の住まいの確保や見通しがたつと現実的に考えられるようになります。

住宅費によって生活費が大きく変わるからです。

実家に戻れる人は経済的に負担が減り、慣れた祖父母の家なら子供達への影響も少なくなるかもしれません。

3財産を把握する

貯金額を把握し、ローンのある人は負債額も把握する必要があります。

持ち家の人は、マイホームがどのくらいの売却額なのか知っておくことで、離婚した後のイメージがつきやすく色々な視野から今後の生活を考えることができます。

経済的な不安を軽減するには、現実を知ることから始まります。

熟年離婚で生活はどう変わる?

長い間の結婚生活を解消し、それぞれの人生を歩いていく熟年離婚。

一番大きな変化は、あたりまえですが「独身」になるということ!

これは妻として長年やってきたわけですから「独身」は新鮮な響きです。

しかし自由を手に入れたと同時に、孤独も忍び寄ってきます。

離婚後の生活に慣れるまで、孤独感を感じることがあるのが普通です。

子供も巣立ち自分の時間はあるが、独り・・。

そんな時、ふと淋しさがこみ上げてきたりします。

離婚後しばらくは、淋しさと孤独と自由や希望が入り混じる不安定な生活になることもあるでしょう。

けれど、必ず慣れます。

離婚後は精神面においては女性のほうが適応能力があり、男性のほうが淋しい生活をしている場合も少なくありません。

熟年でも経済的に困窮していなければ、自分次第で新たな人生を楽しめます。

実際、54歳で離婚した私の生活がどう変わったかというと私の場合は一般的ではないかもしれません。

はたから見たら、なんら変わりがないからです。

私の場合
私の場合

・姓は戻さずそのまま

・住まいはそのまま持ち家

・仕事も正社員でそのまま

・単身赴任で以前から別居

旧姓に戻さなかったのは、28年間使っている今の姓のほうがしっくり馴染んでいて自分らしくいられるからです。姓が子供たちと私だけ違うのが嫌だったからでもあります。

黙っていれば離婚したことが分からないので、それがいいのか悪いのかわからないところもあります。

自分から公表するのも疲れますから。

熟年離婚は、自分の残された人生をどう生きるかということだと思うので、一般的にはこうだとか他人を気にする必要はないと思います。

自分らしくいられる選択をすればいいのです。

熟年離婚で手にすべきお金

婚姻関係を解消する離婚は、夫婦で築き上げた共有財産を分配することになります。

財産分与は民法768条1項で権利として定められており、相手に対して財産分与を請求できます。

離婚後、2年間は財産分与を請求することは可能ですが、もらえる財産を受け取れないなんてことのないように離婚前にしっかりと話しあうことが大前提です。後悔のない離婚をするために財産分与を行いましょう。

1 財産分与

婚姻中の財産を分け合う、清算的財産分与が代表的な財産分与です。

貯金など共同で成した財産をそれぞれの貢献度に応じて平等に分配します。

夫婦それぞれの収入にかかわらず、原則として1/2とされていますが、法律上に規定があるわけではありません。夫婦で話しあいで決める場合は、分配の割合は自由にきめることができます。

  • 現金
  • 預貯金
  • 退職金
  • 有価証券・投資信託
  • 不動産
  • 家具・電化製品
  • 自動車・バイク
  • 保険 
  • 年金

私の場合は土地やマイホームに関してどうするのかは、息子たちも含めて話し合いました。所帯を持って自立した息子たちが、私が今後困らないような提案をしてくれたおかげでお互いに納得のいく財産分与ができました。

また熟年離婚は婚姻期間が長いので、将来の退職金も含めてもらうことを話し合いましょう。

2 慰謝料

離婚慰謝料は相手の不貞行為などにより、精神的な苦痛を受けた側が請求できるお金です。なので離婚する夫婦すべてに発生するものではありません。

離婚の原因によって金額も大きく異なります。

慰謝料にも相場があり、請求方法や手続きなどお困りなら弁護士に相談するのがよいでしょう。

3 年金分割

「年金分割」とは、夫婦が婚姻中に納めた厚生年金は財産とみなされ、財産分与として厚生年金を分割して分け合うことをいいます。

分け合う金額は、今まで支払った金額全部ではなく婚姻期間中にふたりが納めた厚生年金の金額部分を半分ずつ分け合います。

将来受け取る金額が半分もらえるわけではありません。ここの理解が難しいところです。

夫の厚生年金を妻に分け合えるというルールではなく、「年収の高い人」から「年収の低い人」に分割されることになります。

また、分割できるのは厚生年金と共済年金だけです。ですから自営業の方は対象ではありません。

①合意分割制度

・婚姻期間中に厚生年金記録があり、当事者の合意または裁判により割合が決まっている人が申請できます。申請期限は離婚した翌日から2年です。

②3号分割制度

平成20年4月1日以降に、国民年金の第3号被保険者期間がある人が申請可能です。相手の合意は必要ありません。分割の割合は保険料納付記録の2分の1と決まっています。

年金分割は将来いくらもらえる金額が変わってくるのか分かりずらく、手続きも年金事務所に出向くので面倒ではありますが申請対象の人は早めに手続きをしましょう。

【参照】離婚時の年金分割について 日本年金機構 

https://www.nenkin.go.jp/service/pamphlet/kyufu.files/5-1.pdf

年金事務所は予約制になっていることが多いので、予約をしてから一度で済むように書類を揃えて出向きましょう。

私の場合
私の場合

離婚前に、年金分割をしたいと相手にしっかり伝えましょう。

割合も話し合いましょう。

私の場合は、都合を合わせてふたりで申請にいきました。そのほうが申請が簡単だったからです。30分もかからず手続きは終わります。

そこまで終えると、元夫婦としての手続きが終えた気がしてホッとした覚えがあります。

女性の人生においての熟年離婚

長い間、妻であって夫や子供達が付属しているのが当たり前だった生活からひとりになる熟年離婚。

若い時代の離婚とは、少し違う気がします。

残された人生を悔いなく生きるために、自分のためにどう生きるかを考えるのが熟年離婚。

そして自分で自分の人生を生きるためにはとてもパワーが必要で、私はたくさんの本を読み気持ちを切り替えました。

前を向くエネルギーの充電方法は人それぞれです。

自分なりの乗り越え方を見つけてください。

「引き寄せ」とは、毎日の生活、目の前の現実、そして自分の人生と自分自身に対する姿勢であり、ものの見方であり、生き方そのもの。

何かや誰かを手に入れて、それに幸せにしてもらうことではありません。

自分の望みに素直になり、自分で自分の人生を造ると決心し、そして自分で自分の素晴らしさや人生の素晴らしさに気づいたひとだけが、また気づこうとしてみた人だけが、自分の人生を変えていけることができるのです。

奥平亜美衣著 「引き寄せスパイラル」

決して若くはないけれど、年齢のせいにせず、何事にもチャレンジして生きると決めています。

在りたい自分に、あきらめずに!

楽しんでチャレンジ!

長くなりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。

同じように悩んでいる方の少しでも参考になれば幸いです。

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